絵が無い4コマ漫画宣言

絵が無い4コマ漫画宣言

 

動画や漫画があふれる現在、あえて、人の想像力に訴えようとする試みをここに高らかに宣言する。

 

古来、日本人は想像力のある国民のはずである。その伝統は、現代にも明白に生きている。近年の落語ブームを例に挙げよう。落語というのは、話者が一人、座布団の上で、話をしているだけである。しかし、ひとたびその名作を聞き終われば、優れた芸術に触れたその充実感は、傑作映画を鑑賞したあとの喜びに勝るとも劣らないであろう。想像力というのは、視覚から来る情報が少なければ少ないほど、無限にたくましくなる可能性を秘めている。

その汲めども尽きぬ可能性を今こそ追求しに行くのだ。我々が提供する四コマ漫画(実際は二コマや三コマもある)は、噴き出しだけで、絵はまったくない。読みながらどんな絵を描くか、それは鑑賞者に完全に委ねられる。